魏志倭人伝には、句読点や改行の目印があった。

 貴方は、

「径百余歩並待者禿百余人。」

という文があったら、どのような場面を思い描きますか。
「径」は「小道」という意味以外に、後に続いて指し示された或る長さとの組み合わせで、「或る長さの範囲で」という意味や、「或る長さの直径」という意味になります。
そして「歩」は、長さの単位です。
だから、
「径百余歩並待者禿百余人。」
という文は、
「小道、百余歩に、並待つ(者=)は、禿が、百余人だぞ。」
「差し渡って、百余歩に、並待つ(者=)は、禿が、百余人だぞ。」
等と訳せます。
場面から考えて、
「直径百余歩に、並待つ(者=)は、禿が、百余人だぞ。」
は、無さそうだな。
長さ一歩は感染予防に適度な距離です。
そして、長さ一歩は、塚を並べて作るには、適度な距離です。

「徑百餘步徇葬者奴婢百餘人。」
という漢文が、あれば、
「差し渡って、百余歩に、徇じて葬られる(者=)は、奴婢が、百余人だぞ。」等と訳せます。
ここでは、「百余」が対になっています。魏志倭人伝の作者は、同じ言葉を目印にすることで、文章や段落を纏める癖があります。
前回の「大いに」の謎が解けました。塚は百基程作られたのです。




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