伊都國について。

東南陸行五百里到伊都國官曰爾支副曰泄謨觚柄渠觚有千餘戶。
【丗有王皆統屬女王國郡使往來常所駐】

三十有る王、皆、統(すべ)て、女王(國)に属す。(國と)郡の使の往来、常に駐(と)められる所。

魏の最初の使者は、伊都国に出向いた卑弥呼と面会しました。面会時、卑弥呼は、三十國の王を従えていたことが、分かります。
また、伊都国には、関所、【税関機能】があったことも、わかります。
奴国、【女王の境界】の手前に位置したのだから、当然、必要でした。

收租賦有邸閣國國有市交易有無使大倭監之
【自女王國以北特置一大率檢察諸國諸國畏憚之常治伊都國於國中有如刺史】
王遣使詣京都帶方郡諸韓國及郡使倭國皆臨津搜露傳送文書賜遺之物詣女王不得差錯

また、伊都国に置かれた、一大率は、関所で、諸国の交易を検察していたことが、わかります。
【常治伊都国】の【伊都国】とは、「伊都国の人民」を指すのではなく、「伊都国の関所」を指しています。
一大率は、海上保安庁長官でも、伊都国の首長でもない。税関長です。
【於國中有如刺史】は、機能についての説明ではなく、検察される者に対する態度のことです。他国の同じ役目を担う大倭よりも、権限が強かったのです。

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